絶対位置と相対位置
- 英語学習
- プログラミング学習
などを続けて行くうちに、
- なかなかスケジュール通りに進まない
- 目標に到達するのはいつになるのか
- やるべきことが多すぎて、どうすれば良いか分からない
と感じることは良くあると思います。
今日は、そんな時に役に立つ
絶対位置と相対位置
という見方についてです。
この視点から、自分が取り組んでいる学習を見てみると
- 目の前の霧が晴れた
- やるべきことが理解できた
ということがあります。
学習における絶対位置と相対位置
絶対位置と相対位置
という考え方は、
地理的な位置情報
を示す時によく使われる視点です。
絶対位置は、
例えば、
東京の渋谷のスクランブル交差点
のように、絶対的な指標で示せるものです。
緯度と経度で示せば、1通りに示せます。
これに対して、相対位置は、
どこから見た位置なのか、ということです。
例えば、
東京浅草の雷門から見た、渋谷のスクランブル交差点
は
大阪の海遊館から見た、渋谷のスクランブル交差点
とは異なります。
ある地点から見た、別の地点
という考え方が、相対位置です。
では、英語学習やプログラミング学習で、
絶対位置と相対位置とは何なのでしょうか。
それは、
- 絶対位置=学習での到達目標
- 相対位置=到達目標と、今自分がいる場所の関係
です。
例えば、英語学習であれば、
- 絶対位置:TOEICで800点
- 相対位置:今はTOEICで600点なので、あと200点
プログラミング学習であれば、
- 絶対位置:簡単なWebアプリを作る
- 相対位置:今はHTMLとCSSが理解できるので、それ以外のJavaScriptとサーバーサイドのプログラミング言語、データベースなど足りない知識 / スキル
です。
ここから、
- なるべく具体的な絶対位置
- 相対位置
が重要だと分かります。
一つずつ見ていきます。
具体的な学習目標
1つ目は、
具体的な絶対位置です。
- 東京が目的地です
- 東京、渋谷のスクランブル交差点が目的地です
という2つの絶対位置=目的地
を考えた時に、スクランブル交差点の方が明確な目標ですよね。
同じことが、学習に取り組む時も当てはまります。
先ほどの例で、TOEICで800点は具体的な目標ですが、
簡単なWebアプリを作る、はやや具体性に欠けます。
結果として、相対位置も合わせて、あまり具体的ではないものになっています。
このため、学習での絶対位置は、なるべく具体的なものにすると良いです。
ただし、最初は、簡単なWebアプリを作る、くらいの精度でしか目標を設定できない、というケースもあると思います。
その場合は、
中間目標を細かく設定しておく
ことをお勧めします。
これは、例えば、
- 東京という目的地を決めておく
- 東京を目指して進みながら、東京にはどんな場所があるのか調査する
- 渋谷にスクランブル交差点があることが判明
- 具体的な絶対位置=目的地として、渋谷のスクランブル交差点を設定
という形です。
対応させると、
- 簡単なWebアプリを作る、というとりあえずの目標を設定
- Webアプリを作るために、自分に足りないJavaScriptを学びながら、サーバーサイドのプログラミング言語には、どんなものがあるのか調査する
- サーバーサイドのプログラミング言語として、Pythonを選ぶ
- Pythonを学びつつ、データベースについて学ぶ必要があることを調査
という形で、学習を続けながら、絶対位置の精度を高めていきます。
こうすることで、
- とりあえず、Webアプリ制作のために、JavaScriptを学ぶ
- Pythonを学ぶ
- データベースについて調べる
といういくつもの細かい中間目標が決まります。
結果的に、最初から絶対位置=最終目標の詳細を把握していなくても、
迷子になる確率を減らすことができます。
自分の現在地
2つ目は、
学習においては、相対位置が重要
だということです。
東京渋谷のスクランブル交差点が目的地だとしても、
東京という大まかな地点が目的地であっても、
学習者である自分が、今いる地点
を把握していなければ、学習を進めるのが難しくなります。
- 大阪から東京を目指す
- 北海道から東京を目指す
それぞれでは、選択するべき交通手段や移動する方角が異なるためです。
学習でも同じで、自分の現在地と目標地点の関係=相対位置
が分かって始めて、どうやって学習していくか決めることができます。
もちろん、
行き先の決まっていない旅行
という考え方があるように、
好奇心のおもむくままに学習を進める、という考え方はあります。
ここでは、あくまでも
絶対位置=目標
がある想定での学習法の設定の話です。
この場合は、相対位置が重要です。
ある程度は仕方のないことですが、
- 英語学習ではこの方法がベスト
- プログラミング学習で3か月で絶対に成果を出す
というような宣伝文句の場合、
学習者の現在地=相対位置
という考え方が抜け落ちています。
学習目標がある以上、
相対位置は、絶対位置の確認と同様に必須です。
先に示した例では、
- 自分のTOEICの点数が600点
- 今はHTMLとCSSが理解できる
というのが、現在地です。
ここから、絶対位置を見据えて、相対位置を理解することから学習が始まります。
学習における、相対位置は要チェック項目です。
絶対位置を意識しつつ、相対位置をモニタリング
絶対位置と相対位置は、
学習を続けて行く中で、
まさに自分の地図であり、羅針盤です。
- 何をすれば良いか分からなくなった
- やるべきことが多すぎて混乱する
という時には、
今一度、
- 自分の絶対位置=学習目標
- 相対位置=現在地と学習目標との関係
を把握すると、落ち着いて学習に取り組めます。
絶対位置を見据えつつ、相対位置を常にモニタリングして
一歩ずつ学習を続けて行きましょう。
きっと、目的地にたどり着けるはずです。
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