プログラミング言語は、たくさんあるけれど
2020年、プログラミング言語で広く使われているものには、
- JavaScript
- Python
- Java
などがあります。
さらに最近では、
- TypeScript
- Go
などが比較的新しいプログラミング言語で勢いがあります。
多数あるプログラミング言語ですが、万人に受け入れられる言語はなく、
今でも新しい言語の開発が世界中で行われています。
今日は、最近の例として、
- Zig
- Ballerina
- V
という3つのプログラミング言語を紹介します。
聞いたことがない
という人も多いと思います。
この3言語は、これから数年という時間をかけて広く使用されるようになるかもしれません。
Zig
1つ目は、
です。
2016年に公開された、オープンソースの新しいプログラミング言語です。
Zigの特徴として、
- シンプルな言語
- パフォーマンスと安全性を両立
- C言語に依存するというより、C言語のライバルである
- 手動でメモリ管理
などが挙げられています。
コミュニティの活発さを見るときの一つの指標になるGitHubでは、
2020年12月で7,500のStarを集めています。
GitHubのStarは、そのプロジェクトに、ユーザーが好印象を持っていることを示すものです。SNSの「いいね」機能に近いと考えてください。
Go言語のStarは、2020年12月で約8万です。
C言語との関係が注目されるZig、今後広く使われるようになるかもしれません。
Ballerina
2つ目は、
です。
2017年に公開された、Zigよりも新しいオープンソースのプログラミング言語です。
Ballerinaは、
クラウド時代のアプリ開発者のためのプログラミング言語であるとされています。
面白い特徴として、視覚的なプログラミングサポート機能があることです(Sequence Diagrams in Ballerina)。
この機能を使うことで、通常のプログラミングにビジュアルプログラミング言語の要素を足すことができるイメージです。
ビジュアルプログラミング言語とは、Scratch言語のように、視覚的にプログラミングできる言語のことです。
Ballerinaは、マイクロサービス向けの機能も持ち合わせています。
マイクロサービスとは、アプリ開発の手法 / アーキテクチャのことで、小さな(マイクロ)サービスごとに開発を進めます。開発された複数の小さなサービスを連携させ、集合体として管理していくという特徴を持っています。
公式サイトから、BallerinaのオンラインPlaygroundを試すことができるページに飛べます。
Webブラウザでサンプルコードを実行して試すことができるのが、オンラインPlaygroundです。自分のパソコンにプログラミングの環境構築をする前に、プログラミング言語を試したい時に活用できます。
GitHubでは、
2020年12月で2,700のStarを集めています。
現在のアプリ開発環境に合わせた特徴を持つBallerina、普及する日が来るかもしれません。
V
3つ目は、
です。
2019年に公開された、Zigよりもさらに新しいプログラミング言語です。
今日紹介する中で一番新しいプログラミング言語であるV(Vlang、V言語)は、Go言語に似ていて、Oberon、Rust、Swift、Kotlin、Pythonからも影響を受けたということです。
Oberonとは?と思う人も多いのではないでしょうか。
Oberonは、1980年代に公開されたプログラミング言語です。
実は、Go言語も、Oberonに影響を受けたプログラミング言語の一つとされています。
そんな、V言語(Vlang)ですが、
- メンテナンスしやすいプログラミングコードを書くための、シンプルな言語
- 高い安全性
- 高速なコンパイル
- クロスプラットフォームのGUIを最初から持っている
などの特徴があります。
Ballerinaと同様に、公式サイトから、V言語のオンラインPlaygroundを試すことができるページに飛べます。
言語のバージョンは、2020年12月時点で、0.2系です。バージョンが1.0になるまでしばらく時間がかかると予想されます。言語仕様も何回も変更になると思います。
それでも、すでに注目を集め始めています。
GitHubでは、
2020年12月で既に、21,000のStarを集めています。
先に紹介した、ZigやBallerinaと比較しても注目の高さが伺えます。
今後、Go、Rustなどの先輩言語と協調していくのか、競合するのか。
まだまだ、どうなっていくか分からないですが、開発状況は非常に活発なようです。
目が離せない注目株であることは間違いありません。
番外編:Goby
番外編として、
を紹介します。
2017年に初めて公開されたGobyは、
プログラミング言語のRubyに影響を受けて開発された言語です。
オブジェクト指向言語であるGobyは、Go言語で書かれたプログラミング言語であり、マイクロサービスを効率的に開発することを目指しているということです。
Goby = Go + Ruby
という名前からも、Go言語とRubyの影響が分かりやすいですね。
GitHubでは、
2020年12月で3,100のStarを集めています。
これからの広がりに期待
近年で不動の人気となった、JavaScriptやPython以外にも、2010年前後に公開されたGo言語、Rustなどは人気を集め始めています。Go言語やRustは、開発の現場でも広く使われるようになりました。
Go言語やRustよりもさらに若い世代が、今回紹介した
- Zig
- Ballerina
- V
などです。
これらの新しいプログラミング言語は、Go言語やRustに多かれ少なかれ、影響を受けているとされています。
Go言語やRustを含めたこれらの言語はモダンなプログラミング言語、とも呼ばれることがあります。
Go言語やRust、ZigやV言語は、今後、どこまで広く使用されるようになるのか、
今後の動きに注目です。
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